2020年7月15日(水) 週刊少年マガジン33号 発売
彼女、お借りします(かのかり)
満足度148 嘘と彼女② ネタバレ
「神様はやっぱりイジワルね」
“ばっ!!何考えてんだ俺!水原の方がぜってー辛いのに。俺が泣くなんてアホかっ!!”
「じゃあ私行くわね、部屋に戻らなきゃ」
和也は、ああと返事をしたが決心したかのように千鶴に話しかけた。
「小百合ばーちゃん…意識は?」
「え?…ああ…分からない。先生が言うには声は聞こえてるらしいけど…反応はない」
「いいのか……?言わなくていいのか…?俺たちのこと…」
「え?」
「本物の恋人じゃないって、本当に…」
「はっ!?その話は済んだハズでしょ!今際の際に悲しませて何になるのよ!」
「…っ!水原は…水原は引きずらないのか…?あの時からずっと考えてたんだ。ばーちゃん悲しませないようにって嘘つらぬき通して、本当にそれでいいのか?って…最期の最期…たった一人の肉親にまで強がって…嘘つき続けたって…本当に水原に…罪悪感は残らないのかって…きっとそんなこと小百合ばーちゃんも望んでない。ばーちゃんの命に一ミリの未練も残さないって本当に言えるか…!?」
千鶴は正論を言われ少しの間考え込んだが答えた。
「今さら何よ。あなただって納得してたじゃない」
「で、でも…!もう言えないかもしれないんだ…もう…」
「……!!…ぬかも」
「え?」
「あなたを恨んで死ぬかも」
「……………構わない」
「え?」
「水原の気持ち最優先で行って欲しい!」
真剣な表情の和也に見つめられ、千鶴は顔を背けた。
「馬鹿げてるっ。とても賢いとは思えないわっ。悲しい真実なんて私は嫌いよ」
そう言って千鶴は病室に戻っていった。
和也はよろっとイスに戻り腰掛けた。
“これで良かったんだろうか。悲しませて何になる。それはもっともだ…本当のことを話しても小百合ばーちゃんが恨んだりしないことは水原も分かってる。でもさっきの言葉も何よりの罪悪感の証だろ?だとしたらこのまま水原が強がって…本当のことを言えないまま…後々後悔するようなことがあったら…。それこそ誰の為にもなってない……!小百合ばーちゃんだってきっと分かってくれる…俺のことなんかどうでもいい。今、水原には水原の幸せのことだけ考えて欲しい。何しろ俺にはもうできることが何もない…。水原の為にできることが何も…”
そう考えていると、和也は携帯にLINEが届いたことに気づいた。
和也は携帯の画面を見て握りしめた。
“…まだある…っ!”
そして和也は駆け出した。
漫画「彼女、お借りします」148話、149話を無料で読む
「彼女、お借りします」148話149話は漫画雑誌「週刊少年マガジン」に掲載されている、掲載される漫画です。
「週間少年マガジン」「彼女、お借りしますの単行本」は「U-NEXT」で、無料で読む事が出来ます
①31日間無料トライアルがある
②140,000本以上の映画、アニメなどが見放題
③無料期間に最新作が楽しめる600円分のポイントがもらえる
④もらったポイントを使えば漫画も小説も無料で読める
新規登録で31日間無料で見放題、600円分のポイントを使えば漫画や小説、その他最新作も無料で見る事が出来ます。
※31日間の無料トライアル中で解約しても料金はかかりません
漫画「彼女、お借りします」の最新話、各話ネタバレまとめ
漫画「彼女、お借りします」の最新話、各話ネタバレまとめはこちら
漫画「彼女、お借りします」149話のネタバレ
漫画「彼女、お借りします」149話のネタバレは2020年7月22日(水)以降更新!!
コメント